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2012年9月

2012年9月18日 (火)

FEM関連書レビュー 「よくわかる有限要素法」

今回は豊田自動織機福森先生の

よくわかる有限要素法 (オーム社2005)

では、私の独断の採点ですが、

FEMソフト開発者向き・・・★★

ベンダーサポートエンジニア、コンサルタント向き・・・★

CAEエンジニア向き・・・★

設計開発技術者向き・・・★

難易度:上級

一言まとめ:わかる人にはよくわかる、かな。。。

星の数が少ないのですが、悪い本という意味ではなく、上級者向けと言う意味です。
前回までのものも含めて図書館で借りたものを4冊紹介しましたが、買おうと思ったのはこの本だけです。
前回までの3冊はすでに自分が持っている本のいずれかと内容が重複するのですが、この本だけは重複しない部分があるので買おうと思っています。

この本の特徴は「有限要素法」そのものを説明している点にあります。
つまり支配方程式(たいていは微分方程式の形になりますが)から、それを以下に離散化して、マトリックス法で解く形に持っていくか、を非常に詳しく説明しています。

たいていのFEMの理論の本は、材料力学や流体力学などの具体的な問題を例にそれをどのように解いていくか、と言う形で構成されています。この説明のしかたは例があるのでイメージしやすい分わかりやすいのですが、他の分野に適用する研究がしたい場合には内容が不足します。

この本は数学的な展開を中心に書かれているので、どんな問題にでも当てはまる内容になっています。その代わり、例がなかったり難し(座くつ問題など)かったりするので、CAEソフトの操作を中心に行っている方がいきなり読んでもわからないところが多いとお思い増す。

そのかわり、新たな分野の問題に自分でFEMプログラムを作成して挑もうという上級者には参考になるのではないかと思います。

中上級者向きの本が続いたので、次回から初級者向きの本を紹介する予定です。

2012年9月17日 (月)

FEM関連書レビュー 「基本からわかる有限要素法」

今日取り上げるのは、

「基本からわかる有限要素法」 (森北出版 2008)

アイシンの邵先生の著書です。

では、私の独断の採点ですが、

FEMソフト開発者向き・・・★★

ベンダーサポートエンジニア、コンサルタント向き・・・★★★

CAEエンジニア向き・・・★★★

設計開発技術者向き・・・★

難易度:中級

一言まとめ:伝統的なFEM本の構成

私がFEMを勉強した時代(15年くらい前)にも、すでにFEM関連の学術書と言うのは結構ありました。主に大学の先生が書いたものや海外の学術書の翻訳本が多かったです。

この本はそれらの本の構成を引き継いでいる正統的なFEM本ではないかと思っています。。。

その時代のときの本よりは丁寧に書かれていますが、FEM理論そのものがとっつきにくい面もあるので、簡単な本とは言いがたいです。

前回紹介した塾長秘伝本と狙っているところはかぶるのですが、塾長秘伝本はとにかく「数式を追うことによって理解する」ことにおもきをおいているのに対して、こちらの本のほうが本の大きさが一回り大きい分、解説が丁寧です。ただし丁寧だからと言って理解しやすいとはかがらないのが難しいところなのですが。。。

あと例題プログラムがつけば、プログラマにはわかりやすかったのかな、と思いますが、FEMをソフトオペレーションだけではなく背景にある力学数学理論を学びたい人にはよい本だと思います。

2012年9月16日 (日)

FEM関連書レビュー 「塾長秘伝 有限要素法の学び方!」

FEM本レビュー2回目に取り上げるのは

「塾長秘伝 有限要素法の学び方!」 日刊工業新聞社(2011)

京大小寺先生を中心とするCAE懇話会のメンバーで書いた本のようです。


では私の評価

FEMソフト開発者向き・・・★★

ベンダーサポートエンジニア、コンサルタント向き・・・★★★

CAEエンジニア向き・・・★★★

設計開発技術者向き・・・★

難易度:中級

一言まとめ:
FEM理論を学ぶための初級書

FEM”理論”を学ぶためにはいい本だと思います。数式が多いのですが、逆に数式を丁寧に解きながら読んでいけば、FEMが理解できる構成に基本的にはなっています。本のイラストでスキンヘッドの先生が出きますが、その先生が言うとおり一生にに1度だけ、コンピュータが解いている通り自分で解いてみると、FEMの理解が深まることは確かです。

CAEベンダーの技術者にはこの本に書いてある理論くらいは理解して欲しいと思いますし、メーカーのCAE解析専任担当者も一度位目を通しておきたい内容です。(ただし、どこまで必要かは担当者の職責などにもよります)


あとこの本の難点を挙げるとしたら、非線形解析、動解析の説明がラフかなという感じがします。熱応力でこの本の本章は終わらせて、非線形解析を付録、動解析の説明は省いてもよかったのでは。。。接触の話してないし。。。(非線形解析はシリーズ本が出ましたが)

動的陽解法のところは読み方によっては、計算時間を短くするためにはヤング率や質量を変えます、と読めるんだけどそれだけの説明で大丈夫?(言いたいことはわかりますが。。。)

非線形解析や動解析を学びたい方は別の参考書読んでくださいということみたいです。



ところで、この本に限らず理論系の本全部に言えることなのですが、

「FEMの理解を深めてどうするか」

という問題があって、どうも

「FEMの理解を深めること」

と、ユーザーが求めている

「よいモデルを作れるようになる」(≒適切な境界条件、材料特性を入力できるようになる)

は一致しないようになってきているのではないかと思っています。

厳密に言うと、最近のソフト・ハードの進歩がFEM理論を全部きっちりわかっていなくてもよいモデルが作れるようになってきていると思います。

そういったなかで、本当に製品の競争力が上がるためのCAEはどこまで行うべきなのか、またどこまで勉強すべきなのかと言うのが問われていると思うのですが、なかなかその辺に言及する人は少ないようですね。

自分の得意な領域を宣伝する人が多いようで(-_-)

2012年9月 9日 (日)

FEM関連書レビュー 「理論と実務がつながる 実践 有限要素法シミュレーション」

こちらのブログは久々ですね。

いま、ちょうどこのごろ発売されたFEMを読みあさっているので、メモをかねてレビューしておきます。

当然、たいていの参考書は高名な先生方がそれなりの意図を持って書かれているので、私がケチをつけるつもりはないのですが(^^;)、

私も20年近くシミュレーションの実施、手法開発、プログラム開発、サポートなどの現場で仕事してきてはいるので、下から目線で?レビューしてみます。

 

以下の4つの読者の立場(ざっくりですが)を想定して、どの読者向き化をレビュー評価してみたいと思います。

1.FEMソフト開発者:FEMのコーディングをしている方

2.ベンダーサポートエンジニア、コンサルタント:FEMソフトを販売している会社のサポートエンジニアやモデル化等の技術コンサルタント

3.CAEエンジニア:メーカーや受託解析会社で解析を専任で行っている方

4.設計開発技術者:設計開発がメイン業務で、たまに評価のためにCAEを利用する人

評価は三段階、別によい悪いではなく、必要性があるかどうかでみてみます。

時間・余裕があれば読んでおけばよい・・・★

すぐにではないにしても、いつかは読む必要あり・・・★★

なるべく早く読んで勉強しておきましょう・・・★★★

なお、レビューついでに脱線して、本とは関係ない話までして混乱を与えるかもしれませんが、ご了承ください(^^;)

 

1回目に取り上げるのは

理論と実務がつながる 実践 有限要素シミュレーション (森北出版2010)

まずは私の採点

FEMソフト開発者向き・・・★

ベンダーサポートエンジニア、コンサルタント向き・・・★★★

CAEエンジニア向き・・・★★★

設計開発技術者向き・・・★

 

一言まとめ:

4章以降によい事が書いてある

 

 

1章から3章までが理論編、4章以降が実践編の構成になっています。

理論編ですが、なるべく簡単になおかつ必要なことを網羅しようとしている感じはするのですが、正直少し中途半端な感じもしなくはないです。

この本の理論編は

概要のみ知りたい読者が読むには、少し重い

本格的に勉強したい読者が読むには、内容が足りない

本格的に勉強したい読者が別の詳しい参考書と併読するのにはちょうど良いかな、と言う感じかな。。。

一方、実践編は解析に必要なノウハウが一通り網羅されています。

構造系のCAEを職業として食べている方はこの本に書かれていることは、知っておかなければならないでしょう。

ただし例題がいにしえからよく使われている

・平板に亀裂が入っているものや円孔板や圧力容器

・2次元四辺形要素を用いている

ので、3D-CADからテトラメッシュを切ってしまう現代の設計者CAEを行っている人から見ると、実務とつながりにくいかもしれません。。。

以前、ツイッターでこの本では理論と実践が結びつかないよと言ってしまいましたが、最初のほうしか読んでいなかったためです。

実践編を前に持ってきて、理論編を後ろにしたほうがよかったかもしれません(個人的見解ですが)

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