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2006年9月

2006年9月21日 (木)

設計開発へ組み込まれたCAEへ(1)

今回からは、メーカーサイドにとってのCAEの理想を考えてみる。

このブログの最初の方でも述べたが、メーカーの目的は何かと言うと、より良い製品を開発し、生産することである。

CAEはそのための道具、手段であり、手段として使えない、使うとより良い製品開発できないのであればいらないのである。

また、一流の道具があれば、一流の職人になるかと言えば、そんなことはないように、道具というのは、使う人の熟練度によって決まってくる。

設計開発に当てはめると、この熟練度というのは、設計開発者が設計開発する「もの」をどの程度理解しているか、その度合いが熟練度と言う意味になる。

つまり、CAEを使って、うまく「ものづくり」ができるかは、設計開発者がいかに「もの」を理解しているかで、決まってくる。

ここは、非常に重要なところで、上の文の「CAE」を「試験結果」、「測定器具」、「FEMA」、「物理理論」、「IT」など設計開発のツールに置き換えても成り立つのである。

また、逆に、設計開発者が「もの」を理解するためには、CAEは非常に有効なツールであるとも言える。

この文もまた、「CAE」をいりろなツールに置き換えても成り立つ。

それでは、「もの」を理解するというのは、どういうことであろうか、というのは「ものづくり」の根幹の話であり、奥が深い話になりそうなので、次回以降考えてみたいと思う。


2006年9月13日 (水)

誤差100%のCAEを使う(4)


誤差100%のCAEを使う最後の条件だが、

(3)解析者があわなくても使える理由を説明できる

これをいったら元も子もないといわれるかもしれないが、これが一番重要である。

理由はいろいろなケースが考えられるであろう。

合わない理由としては、物性値の精度やモデルをシンプルにした、過去の解析結果、試験結果との比較検討が十分行われていない等であろうか。

使える理由としては、過去のデータと照らし合わせると傾向が出ている、相対比であれば問題ない、物理的に考えて妥当であるなどであろう。

つまり、設計者にこの解析結果から出る結論が妥当である、ということを説得するのである。

それができない人は、ただのソフトのオペレータで終わる、ということである。

ここで注意したいのは、理由を説明するとき、特に相手が解析にあまり詳しくない方の場合は、解析の用語は使用してはいけない。

合わないのはメッシュの問題とか、解析パラメータの問題とか言い出すと、設計開発者はうんざりするし、少し頭の良い方であれば、解析パラメータを調節すれば結果はいかようにでもなるな、と思われ(実際そうなのだが....)、あまり信頼されないのである。

理由を説明できるようになるにはどうすればよいか、必要なものをあげると、

1.基礎知識、つまり構造解析であれば材料力学の知識など

2.解析した対象の構造や材料物性についての知識(’もの’を知っているか)

3.解析ソフトの知識

4.これらの知識をまとめ上げる、"勘" (もしくは経験)

最後の勘を得るようになるにはどうせれば良いか、というと通常の人間(たまに天才がいるが)の場合は1から3の知識を勉強して、後は場数をこなすしかないようである。

2006年9月10日 (日)

誤差100%のCAEを使う(3)

誤差100%のCAEが使える条件の2つめだが、

(2)物理的に説明できる

結果が物理現象と矛盾していないか、つまり、伸びるべきところが縮んでいたり、力のかけた方向に変形しているかなどである。

とくに使い始めの初心者は、このミスを犯しやすい上に、コンピュータの結果なので正しいと思って、とりあえず外に出してしまい、結果信頼度が下がってしまった、という話も聞いたことがある。

もっとも、物理現象がわからないので、シミュレーションしているのであるが、それでも結果を見て常識的な結果を逸脱するのはおかしい。

物理的に矛盾する結果が出る場合の多くは、入力ミスによる。

明らかなエラーはソフトがとめてくれるが、数値入れ間違いなどのミスは、ソフトウエアの入力としては問題がないため、そのまま解析してしまうことが多い。

解析ソフトは、入力データが多く、ベテラン解析者でも入力を間違うことが多いようである。

しかし、経験のある人は結果を見ると、入力ミスがあることに気づくのである。

また、入力データがあってたとしても、解析知識の乏しさのため、物理的に矛盾した結果を出す場合もある。

多くは、メッシュの大きさや時間ステップなどに対して収束していない、非線形解析が収束していない、アワグラス(詳しいことはいつか書く予定)で要素が発散してしまっているの現象である。

これらのことは知っていないと原因がわからないわけであるが、初心者は解析結果が出たら、物理的常識から検討する癖をつけることを薦める。

そして少しでも怪しい点があれば、知っている人や解析ソフトベンダーのサポートに尋ねてみることである。

2006年9月 7日 (木)

誤差100%のCAEを使う(2)


以前の続きを書いていきたい。

結果の誤差が大きくても、結果が使えるシミュレーションの条件についてなのだが、

(1)材料物性値、境界(荷重)条件が妥当である。

これは、実物のものと完璧に一致させるという意味ではない。

常識的に問題ない程度に、ということである。

物性値にしても、荷重、境界条件にしてもモデルに完璧に一致させるのは難しい。

物性値は、例えば鉄でさえ、組成や加工方法(鍛造、鋳造、圧延方法)によって物性値が変わってくるし、異方性も出現する。

また素材からの切り出し位置によっても違いがあるはずだ。

しかし、そんなことを気にしていたら、先に進まないので、とりあえず、ステンレス鋼でも鋳鉄でもヤング率であればよくある210GPaという値を使うはずだ。

境界条件についても同様で、接触している場合、実際は摩擦を考慮して接触要素を使わなければならないところを、単純な拘束条件で済ましてしまう場合もあると思う。

このような簡単化をしても、問題がない場合は多いように思える。

これらの簡単化した解析は、計算時間も短いはずなので、もしあまりにも影響が大きいようであれば、あとで修正すればよいだけのことである。

2006年9月 6日 (水)

今回から復活?

いろいろあって、なかなか書けなかったが、今日からまた書き込めればと思っている。

ところで、MSCのユーザー会に行ってきた。

大盛況で、来ているのも一流メーカーばかりということで、結構なことではあるが、ベンダー発表やユーザー事例は、例年通りかなという感じがした。

つまり、今後のブレイクスルーを予感させるものはなかったというのが私の感想である。

解析手法や解析環境にブレイクスルーがそろそろ生まれてくるのでは、と私は見ているのだが、どうなのだろう?

解析手法では、昔からあるFEM手法の延長のみであるし、ユーザー事例も結局、アイデアはあったがハードの能力不足でできなかったものができるようになりました、という感じに受け取れる。(もちろん価値はあるのだが)

解析環境については、ベンダーが力を入れていて、プリポストや解析データベース等以前よりは使いやすくなっているのかもしれないが、果たしてこれで良い設計開発が速くできるのに役立つのだろうか、という面から考えるとどうなのだろう。

最も、突然ブレイクスルーが起きるとソフトベンダーの勢力地図がかわってしまうので、ソフトベンダーにとってはあまり起きて欲しくないのかもしれない。

今考えてみるとCAEのハードベンダーはWindowsというブレイクスルーが起きて、すっかり昔(10年前)とは変わってしまった。

でも一番必要なのは、ユーザーのブレイクスルーなのかもしれない。

所詮ソフトはツールであって、どのようなモデル化をするのかはユーザーにかかっているのでしょうから。

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