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2006年3月

2006年3月29日 (水)

受託解析とコンサルティング(7)


前回、すこし年寄りくさいことを言ってしまった。

若い人といえば、学生がいる大学は若い人が多い。

今後、その大学がCAEコンサルティングをはじめるのではないか、私は考えている。

もちろん、今までも企業との共同研究は行われてきた。

今後はさらに、大学の独立法人化によって、研究室も独自に稼がなくてはならない時代となってきている。

また、特に地方の国立大は、研究費不足で試験設備もなかなか購入できないところが多いと聞く。

しかし、コンピュータが安くなってきたのと、解析ソフトにはアカデミック割引制度があるので、シミュレーション設備は購入しやすい。

現在でも、良し悪しはともかく、シミュレーション中心に研究を行う研究室が増えてきている。

このような研究室はやはりシミュレーション結果と比較を行うための試験結果が欲しいので、企業とのコラボレーションを欲している。

また、人件費も学生を使えばかからないので、教授(実際は助手クラスか)がコンサルティングを行い、学生が研究もかねてシミュレーションを行う仕組みができそうである。

ただ実際大学の人間と、企業の人間が直接話して、プロジェクトを進めるのは難儀なことである。

私は、その間を埋める紹介会社のビジネスが出てくるのではないかと見ている。

このビジネスはCAEに限らず、研究一般について、ということになると思うが、地方大学と中小企業のつながりがもっと深まれば、シミュレーションやCAEももっと広まるのではないかと思う。

また後で述べたいと思うが、大企業と有名大学の共同研究は今までにも行われ、ソフト開発もあったが、いまひとつ成功したように見えない。

もちろん、流体解析におけるクラスタコンピュータの適用など、うまくいきそうなものもあるが、投資の割にはいまひとつ、という感がするのは私だけであろうか。

2006年3月25日 (土)

受託解析とコンサルティング(6)


中小企業へのコンサルティングはどうか。

ここで言う中小企業は、CAE担当人員を持たないメーカーのことを想定している。

よって、たとえ東証一部上場企業であるかもしれない。

こういう企業でもCAEの要求はある。

特に部品メーカーは、納入先に売り込んだり、仕様を決めたり、シミュレーションの結果も要求されることが多くなってきている。

実際要求された場合、受託会社に頼んで解析したりしてしのいでいるが、コストが高いのが悩みの種だったりする。

そこで実際導入するが、なかなか使いこなせず、結局ソフトは眠ったまま、という所も多いのではなかろうか。

よって、確実に需要はあるはずである。

問題は十分な報酬がいただけるかということであろう。

顧客もコンサルタントに払う以上の効果がないと、報酬は払えない。

しかし、CAEの効果をはかるのは非常に難しい。

ここの所をどう顧客に説明するか、これはコンサルタントの技術力ではなく、ビジネスセンスということになってくる。

将来コンサルタントを目指してCAEの仕事をしている、特に若い方には、CAEの技術だけでなく、ビジネスセンスも
磨いて欲しい。

ビジネスセンスとは何かといわれると難しいが、月並みの言葉でいうと、計画力、実行力、プレゼンテーション力、コミニュケーション力といったところであろうか。

技術については、誰にも負けないという分野があれば、たとえそれが弾性解析であっても、十分食って行けるのではないか、と思う。

2006年3月23日 (木)

受託解析とコンサルティング(5)


今日はコンサルティングについて。

CAEコンサルティングといっても、システム構築から受託解析に近い所まで多岐にわたる。

まずはモデル化を中心にシミュレーションを行う方法を指導するという、一般的イメージで考えてみたい。

しかし、これは、考えてみると、実は結構難しいのではないかと思う。

そもそも指導のみのコンサルティングというのは、CAEに限らず、独立してやって行くのはなかなか難しい。

どうしても、人づてを頼って、顧客を得る、つまり人脈勝負と実際いうことになってしまう。

それでも、人づてを頼らずに顧客を得るということを考えてみる。

大企業は顧客となってくれれば、割りと大きな収入が得られるであろう。

ほとんどのメーカーでCAEは既に行われており、CAEを既に行っている部署に営業に行ってもコンサルティングは無理であろう。

しかし、CAE部門を持っている会社でも、超大企業になると、社内で十分情報が行き渡らないとか、CAE部門が既に手一杯で、なかなかCAE活用の相談ができないという場合もある。

そういう所はチャンスがあると思われるが、その部門がどの程度真剣にCAEを取り入れようという気があるか、また、コンサルタントがどれだけ顧客を納得させるプランを示せるかがポイントになろう。

また、途中から社内のCAE部門に仕事をとられないように注意する必要がある。

こう考えてみると、大企業向けにモデル化のコンサルティングを行っていこうというのは、なかなか難しい。

以前いただいたコメントにもあったが、アイデアだけ持って行かれて終わり、と言うことになってしまう。

結局、なんだかんだいいつつ、大企業は技術力があるので、やろうと思えばなんでもできてしまう。

よって、コネとか使わず大企業にたいして、コンサルタントするのは、顧客ではそう簡単にはできない技術を持っていない限り私は難しいと思う。

2006年3月16日 (木)

受託解析とコンサルティング(4)


今回は、受託解析がはやる条件、というより、私がこんな受託解析会社が欲しい、というところを書く。

前提条件として
・メッシュ作成から結果がでるまで、モデル(境界条件等)既に決まっていて、モデル構築の検討は含まない
・線形解析もしくは収束性が良い非線形解析
・部品レベルの解析モデルの規模(解析モデル規模は見積もるのが難しいが、それを検討すると長くなるので、「常識的」な規模、ということで)
・条件を変えて、3~5ジョブくらいの仕事

この条件で、
納期:1週間以内
料金:20~30万円

無理であろうか?

実際、これが可能かどうか、というのはともかく、ここで私が言いたいのは、現在の受託解析がだいたい最低1ヶ月100万円程度のものになっており、これでは手を出しにくいのではないか、ということである。

1ヶ月:メーカの時間軸からすると、時間がかかり過ぎ
100万円:あらかじめ予算をとっていないと、出せない金額

なのである。

この1ヶ月100万円というのは、モデルの構築も含むので、それを考えると高くはないが、モデルがあらかじめ決まっている場合についてはもっと安い値段設定にしていただけないのであろうか。

また、納期も研究レベルであれば1ヶ月というのも許されるが、設計開発からすると、とても待てない期間である。

問題はモデル構築をどうするか、という所だが、これはコンサルタント料として別料金にするか、または依頼元の会社にCAE部門があるのであれば、モデル構築はそこで行って、メッシュ切りからの実作業だけ請け負えば良い。

受託解析をお願いできる会社は多いのだが、モデル構築なない場合は、もう少し期間の短縮と低価格化ができないものかと思う。

2006年3月15日 (水)

受託解析とコンサルティング(3)


解析の価値を理解してもらうためにはどうすれば良いか。

それはシミュレーションの基礎知識をたくさんの人に知ってもらうしかないと思う。

ここで言う基礎知識とは、各分野での基礎的な用語、例えば構造解析で言えば、応力、ひずみ等の材料力学の用語である。

CAEの専門書を見てみると、最初の方には計算理論等の数式の説明がでているものが多いが、理論の理解はあとでも良い。

ソフトウエア会社や受託解析専門の技術者は、CAE材料力学の基礎知識は機械設計者であれば当然材料力学くらいは完全にマスターしている、と思っている人が多い(私もそうでした)が、実際そうでもないようだ。

さすがにヤング率はどういうものであるかを全く知らない機械設計者は少ないが、応力になってくるとかなり怪しくなってくる。

Von Mises応力を正しく理解している機械系技術者になると、かなり少なくなってくるのではないか。

さらに振動機械を扱っている人でも、固有振動数の意味をわかっていない方が結構いるようであり、振動機械を扱っていなければ、たとえ機械設計者でも固有振動数や固有モードについて知識のある方は、かなり少ないのではないか、と思う。

それでも製品が出来上がるのは、未だ多くの「もの」は理論ではなく、試作と試験中心で作られているからである。

逆に試験で万全を確認しているからこそ、日本のものづくりは信頼性が高いとも言えるのだが。

受託解析の話からかなり外れてしまったので、話を戻す。

このような学問的な話は、実際セミナーや研修で技術者は一度や二度は聞く機会があるはずなのだが、敷居が高いように見えるらしく、あまり実際の業務には役立っていないことが多い。

実はこの学問的なことが、「ものづくり」と非常に深いかかわり合いがあることをうまく示すことができれば、CAEにももっと目を向けてくれるはずである。

また逆にCAEが学問的なことと実際のものづくりが関連していることを示すことも必要だ。

2006年3月12日 (日)

受託解析とコンサルティング(2)


今日は外注を受ける側のビジネスを考えてみたい。

まず、単純に受託を受けるビジネスが考えられる。

前回書いたように、需要はありそうだが、ベンチャーで個人が受託解析のビジネスを立ち上げようとすると、なかなか難しい。

この一番の理由は、CAEソフトが非常に高価であるということである。

たしかに、リーズナブルなCAEソフトも存在するのであるが、需要があるのはやはり有名ソフトを使った解析になってしまう。

有名ソフトは、1本買い取りで500万円以上してしまうものが多く、それ以外にハードウエアが必要なので、個人が初期投資するには非常にリスクが大きい。

もう少し安くなるか、私が前言ったように基本機能だけでも無償化してくれたら、CAE受託専門会社の数も増えて、CAEも広まるのではないかと思う。

では実際どうかというと、ソフト会社、商社やIT関連企業の本体または関連会社が受託事業を始める場合が多いのだが、以前よりは受託会社が増えているように思える。

数が増えると、競争が起きて、価格が安くなるのが市場原理である。

価格が安くなるのは基本的に悪いことではないのだが、問題はその仕事の価値にあった価格がついているかどうかである。

送られてきたCADデータにメッシュを切って、解析をして、そのアウトプットファイルを出すだけであれば、高校生や大学生のバイトにでもでき、当然価格も安くなるであろう。

しかし、材料力学等の知識や設計の経験がある人が解析をして、考察、提案を含めた形で出す報告書には、単なるシミュレーションの結果以上の価値はあるであろう。

ところが、バイトが解析した場合でも、応力の高い低いのデータは出してくれるので、深い知識がなくともそれなりの考察をつけて報告書を作ることができる。

見る人が見れば、その違いはわかるのだが、解析にあまり詳しくない人が見てしまうと、違いはわからないだろう。

そうなると、せっかく解析とそのの周辺知識がある人でも、能力はバイトと同じ、という風に見られてしまう。

さらにお客だけではなく、受託解析の会社のマネージメント層の人たちも、解析に詳しいとは限らないので、解析者にそのような評価を下してしまう可能性もある。

こうして、仕事の価値と価格の乖離が始まるのであり、実際それは現在起こり始めている。

CAEの認定制度が始まったのもそれに気づいた学会が、能力のある技術者は認定して、CAEがただやみくもに安くなるのを防ごうと考えたからではないかと私は推測している。

2006年3月 9日 (木)

受託解析とコンサルティング(1)


今後しばらく、CAEの受託解析とコンサルティングについて考えてみたい。

受託解析とコンサルティングの違いについて、厳密に線を引こうとすると、結構難しい。

しばらくの間は、CAEの外注化、という観点で、あまり区別をつけずに考えて行きたいと思う。

まずは、発注する側の動機について考えてみると、以下の2つに分けられるのではないだろうか。

1.やり方はわかっているが、時間がとれない、もしくは人手が不足

2.やりたいのだが、やり方が全くわからない

このように動機はシンプルで、要求は非常に多いと思うのだが、実際外注に頼んでいるかと言うと、それほど多くは頼んでいないと思う。

理由は、
1.シミュレーションは設計開発のコアの技術が含まれることが多いので、外には出したくない

2.信頼できる受託解析の会社が見つからない、少ない

3.会社や技術者によって、結果が異なる

4.金額が高い

といったところであろうか。

企業はこれらの問題を解決するために何かしているのかと言うと、結局放置しているように思える。

逆に言うと、CAE外注のビジネスチャンスはあるはずである。

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