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2005年5月

2005年5月21日 (土)

設計開発者は...(5)

解析データベースがない場合、どうするか。

これは難しいことではあるが、最初は誰もデータベースを持っていないので、通らなければならない道である。

今私が思いつくのは以下の3つである。

1.あくまでも相対的に利用する

2.良品だったときの条件でシミュレーションを行い、その結果と比較する。

3.解析専任者に頼む


1.は以前アイデア段階でのCAEの適用で書いたことと同じである。

ある程度絞り込むことは可能であろう。

しかし絶対的評価は難しい。


2.は1.を補強する行い方であり、すでに行っている方も多いであろう。

既に良品や不良品となった製品の条件で解析を行い、その結果を基準として、新しい製品の設計を行う。

ただし、過去の例の解析結果が少ない場合に、既に良品と不良品の間に結果が入ってきた場合、その判別が難しい。

といって、過去の例を多数解析すると時間がかかってしまう。


3.は専門家に依頼するという手だが、専門家は何をするかと言うと、結局1か2の方法を行うのである。

しかし、専門家は解析の結果のみからではなく、自分の持っている経験、知識も判断材料に解析結果を提出してくるはずである。

逆に言うと、ただ結果を出すだけの解析者は、解析専門家とは言えず、単なるオペレータである。

解析専門家の場合、過去の開発データを開示すると、それも合わせた形で分析してくるので、非常に有用なデータが得られると思う。

ただし、これは解析専門家の主観が入ってしまうので、解析専門家の器量を見極める必要がある。

また、オペーレータなのか解析専門家なのかを見極める必要もあるので、解析担当者とのコミュニケーションが非常に重要となってくる。

設計開発担当者は忙しく、「解析やっといて」のひとことのみで任せてしまうことをよく見かけるが、よほど解析担当者が優秀でない限り、これではあまり有用なデータは出てこないであろう。


実際のところは、ある程度規模の大きいメーカーで解析担当部署がある場合は、最初は解析担当部署が試験結果との相関取りも含めて解析を行い、データベース化されたところで、設計開発部署に展開するというのが一般的である。(実際はなかなかすんなりいかないのだが)

解析部門を持てない場合は、気合いを入れて時間をかけてでも自力で相関取りを行うか、相関取りの業務を委託するしかないであろう。

どちらにしろ、絶対的な設計値をシミュレーションのみで決めるのは非常に大きな労力が必要である。

もちろん、一度作ってしまえば、その後は大きな効力を発揮するのであるが。

2005年5月 8日 (日)

設計開発者は...(4)


今回は、アイデアから具体的な設計値を決める際や部品、材料の選択する際ののCAEの適用について考えて行きたい。

試作しての評価試験段階での適用ということである。

私はCAEを使用してアイデアを絞り込めれば、CAEの適用はまず成功で、設計開発の効率化が行えると思っていし、きちんとそれを行うには結構努力がいる。

しかしCAEのみで設計開発を行い、試作レスにしたい、そうしなければ意味がない、と言われる方も大変多い。

それにはCAEで設計限界値を正しく評価しなければならないのだが、今までも書いてきたとおり、それは非常に難しい。

もしそれを行うには、試験結果とシミュレーションの結果の整合性がきちんと取れていることを確認する必要がある。

この整合性は体系的に整理されていなくてはならない。つまり、ひとつのシミュレーションが試験結果と一致していても、たとえば形状が変わってしまったらまったく合わなくなる、というものでは困る。

よって、シミュレーションと試験結果の整合性をとるためには多数の試験結果、シミュレーション結果が必要である。

つまり、長い年月をかけて得られた多数のシミュレーション結果と試験結果のデータベースが必要であり、実際いくつかの企業ではそのデータベースを基にしてシミュレーションを行い、試作回数の削減に成功していると聞く。

そのデータベースは極秘データであり、あまり話しの表に出てくることはなく、表に出てくるのはシミュレーションにより試作回数が削減できたという話のみである。

そのような表面上の話のみを聞いて、CAEがあれば設計限界値を正しく評価できる、と思い込んで実際使ってみたら、まったくでたらめな値しか出てこないので、使えない、と判断されてしまうという話もよく聞く。

それでは、データベースがないとどうしようもないのか、というと、過度の期待をしなければそう言うわけでもない。

続きはまた次回

2005年5月 3日 (火)

設計開発者は...(3)


前回は、アイデア段階のCAEは設計者自らが行った方が良いと述べた。

アイデア段階では、設計開発者の思考プロセスの一部としてCAEを使用するのが理想である。
それが実行できるかどうかは、様々な要因があるが、それを考えてみる。

1.設計開発者に「気合い」があるか
納期の短縮、効率化等目的を持って、CAEを導入するという気持ちがないとうまくいかない。
これはどんなプロジェクトもかわらないと思いますが。

気合いがあったとして、
2.ツールの導入
状況にあったソフトを導入することが重要である。
業種や仕事のプロセスにも依存するので、どのソフトが良いかというのはケースバイケースであるので、推薦することはしない。
しかし、世の中には大量のソフトがあるので選ぶのは難しい。
ソフトの選び方はまた機会を持って具体的に述べたいと思うが、一番重要なことはできるだけ試用して決めることが大切である。

特に設計者向けの場合は、常に使う訳ではないので、訓練しなくても直感的に使用できるものがよい。

もう一つはこの後も述べるが、技術サポートが良いかという点も重要である。

試用してみてこの2点を確かめると良い。


3.相談できる人を探す

設計者向けのものが増えてきたとはいえ、確かのCAEソフトというのはとっつきにくいものが多い。。
初期導入の時どうしてよいかわからないことが多いと思う。
また、既に導入したが、CAEの立ち上げに失敗して使用していないので、もう一度それを立ち上げたいという場合もあると思う。

そこでまず専門書を読む、ということもあるが、なぜかCAEに関してはちょうど良い入門書のような書物がほとんどない。

よって、まず相談できる人をさがして聞くのが、一番の早道である。

社内に解析専門部署がある場合は、その担当者にお願いするのがベストである。

しかし、そのような会社は規模がそこそこ大きい会社であり、当てはまる場合は少ないと思う。

社内に解析部署がない場合は、ソフト販売会社のサポートに質問するのがよい。

サポートのレベルで駄目であれば、お金を払ってきてもらって、技術指導や支援をしてもらうことも必要だろう。

ただし、ソフト会社によってはサポートに積極的とは言えない場合もあるので、そのような場合は技術コンサルタントに依頼する手もある。

ある程度の出費がかかるが、最初の導入がうまくいっていない(見通しが甘かった、使いにくいソフトを選んでしまった、サポートが悪いソフト会社から買ってしまった等)のが原因なので、撤退するか、追加投資して「気合い」で乗り切るか、ということになろう。

導入と立ち上げ方についての考えは詳しくはまた別の機会に述べたい。

理論が好きで独学でやって行ける人以外はとにかく、通常設計開発者はそんなに解析のために時間は割けないので、解析について相談できる人をうまく探せるかがポイントとなるケースが多いのではないかと思う。

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